【全身性強皮症の症状は鍼灸でスッキリ!】
〜諸症状を鍼灸で解決できるワケ〜
みなさん、こんにちは。
今回の記事でも国指定の難病と鍼治療との関係についてご説明します。
今回は全身性強皮症という病気についてご紹介します。
この記事を読むと、特に全身性強皮症におかかりの方はもちろん、難病や鍼灸についてご興味がある方は有益な情報を得られるかと思います。
それでは早速、全身性強皮症とはどういった難病なのかについて解説します。
全身性強皮症には通称があり、SScと呼ばれています。
全身性強皮症は、英語で「システミック・スクレローシス」(Systemic Sclerosis)といいます。
全身性強皮症は、この英訳からSScと呼ばれています。
全身性強皮症の症状は、主に次の2つに分けられます。
全身性強皮症になると、体の一部の皮膚が硬くなってしまいます。
具体的に皮膚が硬くなる部位は、手・顔・前足・後足などです。
レイノー現象とは、手や足の指が白色に変色し冷たくなり、その後青紫色や赤色に変色する現象のことです。
気温が低くなる冬になると、特にレイノー現象が起こりやすくなります。
強皮症腎クリーゼとは、腎臓が機能障害を引き起こし、結果として急な高血圧を引き起こすことです。
全身性強皮症の中でも、特に重篤な症状のひとつです。
ちなみにクリーゼという単語については、こちらの記事でもご説明しています。
再度ご説明しますと、クリーゼとは突然起こる危機的な状況のことです。
胃酸が食道を逆流し、胸やけなどを起こします。
食道逆流症は、食道の下の筋肉や皮膚が硬くなったことで生じます。
なお、食道逆流症の症状を抑える薬はすでに開発されており、実際に使用されています。
全身性強皮症の原因は複雑で、現在でも完全にはわかっていません。
ただし、全身性強皮症の原因としては、主に免疫の異常が関係していると推測されています。
全身性強皮症は、すでに前回の記事で述べたベーチェット病と同じく、免疫系の難病のひとつに分類されています。
免疫は、本来ならば体内に侵入したウィルスや細菌を倒すために存在しています。
ですが、この免疫が誤ってウィルスや細菌ではない皮膚や体の組織を攻撃してしまうことで全身性強皮症となり、結果として筋肉の硬化や食道逆流症が起こると考えられているのです。
2019年に全身性強皮症で医療証を受給した方は、全国で約26,000人ほどです。
また、全身性強皮症の男女比は男性:女性で1:12であり、圧倒的に女性に多い病気です。
患者の年齢層としては30代から50代に多いですが、70代以上の高齢者にもみられます。
全身性強皮症は遺伝病ではないため、遺伝しません。
また感染症でもないため、風邪やコロナウイルスのように人から人へうつる難病でもありません。
全身性強皮症は、大きく分けて2つに分類されます。
先ほどあげた皮膚の硬化やレイノー現象、肺線維症など典型的な症状が現れる全身性強皮症です。
発症5年から6年をかけ、病気が徐々に進行していくのが特徴的です。
皮膚の硬化症状がないか、あったとしてもその進行が非常にゆっくりとした全身性強皮症です。
限局皮膚硬化型には、生命の危険はほとんどありません。
この種類の全身性強皮症の経過は非常にゆっくりであり、急変がほとんど見られないからです。
全身性強皮症には、薬物療法が効果的です。
現在のところ、 全身性強皮症を完治する治療薬は開発されていません。
しかしながら、ある程度の症状の軽減を期待できる治療薬は開発されています。
上記でご紹介した2つの全身性強皮症のうち、前者のびまん皮膚硬化型であれば、後者の限局皮膚硬化型よりも治療薬の効果がより期待できます。
具体的な投薬治療には、炎症を鎮める作用のあるステロイドの服用や、皮膚硬化に効果的なリツキシマブという注射薬の投薬があげられます。
皮膚の一部が硬くなったり胃酸が逆流してしまう食道逆流症や、手足の指が変色するレイノー現象など、全身性強皮症の諸症状には鍼灸が非常に効果的です。
まずは皮膚の一部が硬くなる硬化症状について、鍼灸が及ぼす効果をみていきます。
鍼灸には、皮膚をはじめとした全身の自然治癒力を高める効果があります。
鍼灸は血行を促進し、体内の気・水・血の流れを整える効果があります。
つまり、鍼灸によって弱った皮膚の全身治癒力が改善されるのです。
また手や足の指が白色に変色し冷たくなり、その後青紫・赤色に変色してしまうレイノー現象にも、鍼灸は効果的です。
レイノー現象は、手や指の血管がけいれんを起こしていることで起きる症状です。
このレイノー現象に対しては、強くけいれんがみられる箇所や、レイノー現象を発症している手または足の指を中心に鍼治療を用います。
鍼治療を施すことで患部のまわりの筋肉や血管がほぐれ、血流が良くなりレイノー現象の改善が期待できます。
さらに、胃酸が食道を逆流してしまう食道逆流症にも、鍼治療は良い効果をもたらします。
食道逆流症には、主に後頭部のツボを刺激することが効果的です。
胃や食道を司る神経を、迷走神経とよびます。
ふだん私たちが行っている食べ物を飲み込む動作(嚥下)や、歌ったり話す動作(発声)、そして胃や腸などの消化管の運動は、迷走神経と深く関係しています。
たとえばアルコールの飲み過ぎによる脳卒中は、アルコールの嚥下によってダメージを受けた迷走神経が炎症を起こし、脳に影響を与えることによって起こる現象です。
この迷走神経をツボ押しや鍼で刺激することにより、胃酸などの逆流を防ぎ、食道を健康的に保つことができます。
いかがでしょうか。
それでは、ここまでの記事の内容をまとめます。
まとめ
ここまでを読んで鍼治療を受けてみたいという方は、当院にお任せください。
札幌・小樽・江別にある当鍼灸院では、在宅診療も行っております。
詳しくは下記よりお問い合わせください。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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