【パーキンソン病の予防法・対処法3選】
〜鍼灸がパーキンソン病に効果的な理由〜
みなさんこんにちは。
今回の記事では、パーキンソン病と鍼灸についてまとめました。
まずはパーキンソン病とはどういった病気なのかについてご説明した後、パーキンソン病にかかる原因と治療法・予防法、そして鍼灸とパーキンソン病との関係について順に書いております。
この記事を読むと、特にパーキンソン病におかかりの方はもちろん、パーキンソン病や鍼灸との関係性について知りたい方は有益な情報を得られるかと思います。
それではまず、パーキンソン病とはどのような病気なのかをご紹介します。
1.パーキンソン病とは
①パーキンソン病の症状
パーキンソン病とは、脳の異常により体の動きにさまざまな支障がみられる病気です。
主に、次のような症状がみられる場合があります。
・歩幅や腕の振りが小さくなるなど、動きが鈍くなる
・安静にしているのにもかかわらず、手足が震える
・腕や足を動かそうとすると、関節がカクカクしてうまく動かせない
・重心がぐらつき、バランスがとれなくなる
②パーキンソン病の進行
パーキンソン病は、何年もかけてゆっくりと進行する病気です。
症状が片側の手足のみのごく軽度な症状から両側の手足へ広がり、先ほどの重心がぐらつくなどの症状が現れていきます。
さらに病気が進行すると、自力での歩行が困難になり、第三者の介助が必要になります。
そして、一人で立つこともできなくなり最終的には車椅子生活を余儀なくされます。
ただし、早く治療を始めれば病気の進行を最小限に抑えることができます。
このため、パーキンソン病は早期発見が何よりも重要です。
なぜならパーキンソン病は国指定の難病であり、病状が完治することはきわめて珍しいからです。
実際、イギリスのジェームズ・パーキンソンという医師が1817年にパーキンソン病を発見してから、病気の進行を抑える薬はたくさん開発されましたが、これといった有効な治療薬はありません。
③ パーキンソン病になる原因
パーキンソン病になる原因は、脳で作られるドーパミンという神経細胞の減少です。
人間の体は、脳の奥で作られるドーパミンによって意図的に動くようになっています。
パーキンソン病になってしまうと、このドーパミンが減少してしまいます。
ドーパミンが減少した結果、意図的に体が動かせなくなってしまうのが、パーキンソン病の原因です。
④その他の症状
パーキンソン病になると、前述したドーパミンが減少することで自律神経などが損傷する可能性があります。
これにより、以下の症状がパーキンソン病の合併症として現れる場合があります。
A.精神症状
主に抑うつや幻覚を伴い、場合によっては認知症を併発します。
B.自律神経障害
最も多いのが便秘です。パーキンソン病患者の約8割が便秘がちになってしまいます。
自律神経が乱れてしまうと、腸内環境も悪化するからです。
⑤ パーキンソン病と著名人
アメリカの元プロボクサーであるモハメド・アリさんや「上を向いて歩こう」の作詞で知られる永六輔さん、1970年に開催された大阪万博のシンボルである太陽の塔を建築した岡本太郎さんなどが知られています。
2 パーキンソン病の治療法
① 薬物療法
脳で作られるドーパミンを直接服用しても、体内に入り影響を与えることはありません。
しかし、ドーパミンを作る元となる物質を服用することで、それがドーパミンの代わりの役割を果たし、効果を発揮します。
この薬は実際に効果が出るまでが非常に早く、ほぼすべてのパーキンソン病の方に何らかの症状緩和がみられます。
しかし、長時間使用すると手足や口が意識なく動くような副作用も起こります。
② 運動療法
体を動かす基礎となる筋肉や関節を強化することで、運動不足を防ぎます。
運動不足を解消すると、パーキンソン病や合併症のリスクを抑えられます。
ただし運動療法をするにあたっては、主治医に心臓、背骨や手足などに障害がないかを事前に伝えましょう。
③ 作業療法
作業療法とは、日常生活を維持するためのリハビリテーションのことです。
手の細かい動きや寝返り、起き上がりなどの日常生活の動作を維持できるよう、裁縫や刺繍などの手先を使った軽作業が効果的です。
④ 言語療法
パーキンソン病になると、声が小さくなったり抑揚が落ち着いたりする傾向にあります。
このようないわゆる言語障害は、病気の進行と並行して進行することが多いため、周囲とのコミュニケーションが徐々に失われていく可能性があります。
発音や発声に変化を感じたら、早期にリハビリテーションを始めることが大切です。
たとえば、声を大きく出すような練習も非常に効果的といえます。
3.パーキンソン病の予防法
① 趣味を通じてストレス発散
② 食生活の改善
特に乳製品や果物、肉の摂取量が少ないと、パーキンソン病のリスクが上がるといわれています。
好き嫌いを避け、バランスの取れた食事を心がけましょう。
③ カフェインの摂取
オランダのユトレヒト大学らの研究グループによると、コーヒーや紅茶を多く飲む習慣がある人ほど、パーキンソン病にかかる確率が低いという結果があります。
コーヒーや紅茶には、パーキンソン病の進行や発症の危険性を抑える物質(カフェイン)が含まれているためです。
コーヒーが苦手な場合は、代わりに緑茶の摂取でも差し支えありません。
緑茶に含まれるポリフェノールという物質も、認知機能と記憶保持機能を助け、パーキンソン病の予防に効果があります。
ただし、緑茶に関してはコーヒーとは違い、たくさん摂取すればその分パーキンソン病の危険性が低くなるかどうかについては証明されていないようです。
4.パーキンソン病と鍼灸
パーキンソン病に対しては、薬物療法などと鍼灸を組み合わせて行うことが前提です。
パーキンソン病に対する薬物治療と鍼灸治療併用 療法についての治療成績という文献からもな筋固縮に対する鍼灸治療の効果が上がっていることがわかります。
ツボ押しやお灸を使うことで、全身の血流を良くし、パーキンソン病の諸症状を抑えることができます。
5.まとめ・あとがき
いかがでしょうか。
それでは、ここまでの記事の内容をまとめます。
まとめ
- パーキンソン病とは、脳で作られるドーパミンの不足により、体の動きに支障が出る病気です。
- パーキンソン病になると、動きが鈍化したり、手足・体のふらつきが現れます。
- パーキンソン病の治療法としては、薬物療法・運動療法・作業療法・言語療法などがあります。
- 趣味を通じてストレスを発散することや食生活の改善・カフェインの摂取などで、パーキンソン病を予防できます。
- パーキンソン病に対して、鍼灸は病気の症状を和らげたり、病気の進行を遅らせることができます。
ここまでを読んで、鍼治療を受けてみたいという方は、当院にお任せください。
札幌・小樽・江別にある当鍼灸院では、在宅診療も行っております。
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ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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