【筋ジストロフィーに鍼治療】
〜筋肉の硬直は鍼治療でスッキリ!〜
みなさんこんにちは。
今回の記事から、国指定の難病と鍼灸の関係について解説してまいります。
初回では、筋ジストロフィーについて取り上げます。
この記事を読むと、筋ジストロフィーにおかかりの方はもちろん、筋ジストロフィーにおかかりのご家族の方やご友人様、および鍼灸や難病について興味のある方は有益な情報を得られると思います。
それではまず、筋ジストロフィーとはどのような病気なのかについて解説してまいります。
筋ジストロフィーとは、筋肉が壊れやすく再生されにくいという性質がある病気の総称のことです。
この病気になると、人間の遺伝子の特徴が何らかの影響によって変わってしまい、タンパク質が正常に作られなくなってしまいます。
タンパク質の機能が正常に機能しなくなってしまうことで、細胞の機能が維持できなくなり、筋肉が壊れてしまう壊死が起こったり、筋肉の再生が難しくなってしまうのです。
また筋ジストロフィーはDuchenne(ディシェンヌ)型、Becker(ベッカー)型、肢帯(したい)型、顔面肩甲上腕(がんめんけんこうじょうわん)型、先天型、Emery-Dreifuss(エメリー・ドレイフス)型といった様々な型があり、疾患によって、症状の経過や合併症も異なりますので、正確な病型診断を行い、各疾患の症状を見越してのフォローアップが必要となります(NCNP病院より抜粋)。
筋ジストロフィーによる筋肉の障害によって引き起こされる症状はさまざまです。
筋ジストロフィーは、筋肉の壊死や再生が難しくなってしまうことにより、体のいろいろな機能に影響が出ます。
筋ジストロフィーの症状としては、歩く・走る・手を動かすなどの基本的な運動機能が低下することだけではありません。
ここでは、運動機能低下以外の症状についてみていきます。
咀嚼とは、食べ物をかみくだくことです。
筋ジストロフィーで口まわりの筋肉が弱ることで、咀嚼機能が低下します。
咀嚼機能の低下により、歯並びの乱れや歯のかみ合わせが悪くなることがあります。
嚥下とは、食べ物を飲み込むことです。
筋ジストロフィーにより、のどの筋肉も衰え嚥下機能が低下します。
嚥下機能の低下により、食物や唾液・飲料などが誤って気管に入ってしまう誤嚥を引き起こします。
筋ジストロフィーになると、目の筋肉が弱るため、目がうまく動かせなくなります。
これにより、まぶたが垂れ下がる眼瞼下垂、眼を閉じるのが難しくなる閉眼困難など、日常生活に支障が起きることがあります。
筋ジストロフィーにより、胃腸をつかさどる心筋や腸の運動能力も衰えてしまいます。
心筋が衰えると、心不全が起きやすくなったり不整脈が起きやすくなります。
また、腸の能力が衰えることで便秘ぎみになります。
筋ジストロフィーの治療法として特に有効なのは、通院や在宅などで行うリハビリテーションです。
リハビリテーションの種類はさまざまです。
たとえば、先ほどあげた咀嚼機能や嚥下機能が落ちてしまうと、食べることに関しての意欲がなくなり、食べ物を食べる量が極端に減る摂食障害に陥ることがあります。
そこで咀嚼・嚥下訓練などを行い、摂食障害を克服します。
訓練を行っても改善が見込めない場合、口からではなく胃や腸にチューブを注入する経管を通じて栄養を補給することもあります。
ちなみに、筋肉の衰えにより足や腰の筋力も落ちてしまうため、リハビリテーションは車椅子に乗った状態で行うこともしばしばです。
なお、筋力増強を目的としたトレーニングは、一見すると効果的なようにも思えます。
しかし、トレーニングによりかえって筋肉を痛めるおそれがあるため医学的には推奨されていません。
筋ジストロフィーは、有効な治療薬がまだ開発されていません。
それだけに、筋ジストロフィーと診断された場合は早急な対応が求められます。
筋ジストロフィーには、幼いときにうまく走れなかったり転びやすいことが原因で、病気が見つかる事例もあります。
特に3~5歳のときにお子さんが転びやすかったりうまく走れない場合は、筋ジストロフィーを疑いましょう。
とはいえ、乳児のときから筋ジストロフィーの症状が出ている先天性型を除き、筋ジストロフィーは老若男女を問わず広い世代で発症する病気です。
身近な方が筋ジストロフィーだと思った場合は、早めの病院への受診をおすすめします。
鍼灸は、筋ジストロフィーで起こる症状に対して好影響をもたらします。
例えば胃腸の機能低下で便秘がちという症状に対しては、こちらの記事でご紹介したとおり継続的に鍼治療を行うことで症状の改善が見込まれます。
また、咀嚼・嚥下機能の低下に対しても、顔面や肩付近に鍼治療を行うことで、筋肉の硬直を和らげ、緊張をほぐします。
このように、鍼灸は筋ジストロフィーの症状に対して良い影響を与えます。
いかがでしょうか。
それでは、ここまでをまとめます。
まとめ
それでは、読んでいただき、ありがとうございました。
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