【定期的な鍼灸治療で骨を健康に!】
〜骨粗しょう症の投薬治療と併用する鍼灸〜
みなさんこんにちは。
今回は骨粗しょう症と鍼灸について解説します。
この記事では、骨粗しょう症とはどういった病気について解説したのち、骨粗しょう症の治療法や鍼灸での対処法について書いています。
1.骨粗しょう症について
①骨粗しょう症とは
わかりやすくいえば、骨粗しょう症とは骨の密度が下がることで骨折しやすくなる病気です。
骨密度が著しく低い場合、軽い転倒・勢いよく座ったときや軽いくしゃみをしただけで骨折する可能性もあります。
② 骨粗しょう症の原因
また男性より女性に多い病気として知られています。
加齢により閉経した後の女性は、エストロゲンという物質が減少します。
エストロゲンには、骨の形成を促すことと、骨を破壊から守る機能があります。
このエストロゲンの分泌が閉経後に減少してしまうことで、急激に骨密度が低下し骨折しやすくなってしまいます。
次に骨粗しょう症の原因として多いのが、生活習慣の悪化による栄養不足です。
カルシウム・マグネシウム・ビタミンDの摂取量が低い方は注意が必要です。 他にも、無理なダイエットや喫煙・過度な飲酒も骨粗しょう症になるリスクを高めます。
2.骨粗しょう症の検査
札幌医科大学附属病院では骨塩定量検査を行っています。
人体を形成している骨の骨塩量(骨密度)を低エネルギーX線を照射して測定するもので、骨粗しょう症などの診断に欠かせない検査法の一つとなっています。
当院では世界的に評価の高い装置を使用し、DXA法(2重エネルギーX線吸収)を用いて全身骨、腰椎、大腿骨を約20分程度かけて測定しています。
3.骨粗しょう症の治療法
①薬物療法
まず第一の治療法としては、薬物療法があげられます。
医学の進歩により、従来の治療薬よりも強力に骨密度の増加が期待できる薬や、患者さんが継続して服用できるように間隔や薬の形に配慮したものも増えてきています。
骨粗しょう症の薬物療法で使用される薬には、カルシウムや先述したエストロゲンをそのまま服用するものがあります。
これらの薬は、非常に効果的ですが、飲み忘れに注意することが必要です。
実際、骨粗しょう症で何らかの薬を処方された方の半数ほどは、1年後には途中で薬を飲むのをやめたり飲み忘れていたというデータがあります。
多くの場合、骨粗しょう症の薬物療法は1~2年という長い時間で効果が現れ始めます。
つまり、効果が実際に出る前に自主的に薬物療法をやめてしまうことが非常に多いのです。
薬物療法を中止する際は、痛みが消えたり、実際に効果が現れなかったから等ではなく、医師や薬剤師の中止判断・許可を得てからにしましょう。
②食生活の改善
前述のように、カルシウム・マグネシウム・ビタミンDが不足していると骨粗しょう症になりやすくなります。
カルシウムが多く含まれる典型的な食べ物の例としては、乳製品、魚や海藻類があげられます。
マグネシウムは海藻類、ビタミンDはきのこ類に多く含まれます。
中でもきのこ類と乳製品が必ず含まれている、きのこのクリームスープはコンビニなどでも見かける機会は多いですよね。
以上の栄養素が含まれる食べ物をバランス良く摂取することで、骨粗しょう症を予防または改善できます。
③ 適度な日光浴
先述したビタミンDは、カルシウムの吸収を助ける働きがあります。
ビタミンDは紫外線を浴びること、すなわち日光浴をすることでも作ることができます。
冬の間は30分から1時間のウォーキングや軽いジョギング、夏の間は木陰で30分ほど過ごすだけでも、骨粗しょう症には大きな効果が期待できます。
運動のためにも外に出る機会を増やし、上手に紫外線を利用することが大事です。
ただし、長時間の日光浴は肌などに支障をきたすため逆効果になります。
4.骨粗しょう症と鍼灸
骨粗しょう症に対して施術を受ける方に、まずは診察を実施します。
日中活動の頻度や個人のクセ・趣味や姿勢など、細かいことでもいいのでお気軽にお話しください。
骨粗しょう症の予防または症状緩和につながる手がかりになればと思います。
この診察をもとに、骨粗しょう症の原因を突き止めます。
診察が終了次第、実際に施術を行います。
骨粗しょう症を患っている方は、基本的に筋力が落ちていることが多いです。
このため、歩行距離を伸ばしたり押し車を押して歩行することなどをお勧めします。
診察終了後は、定期的に通院していただくことが望ましいです。
先ほども述べたように、服薬を忘れがちな投薬治療だけでは骨粗しょう症の改善は難しいからです。
食生活の改善や日光浴などの治療も、持続できなければあまり意味がありません。
このため定期的に通院していただくことで、鍼灸による骨粗しょう症への治療はより良い結果をもたらします。
5.まとめ・あとがき
いかがでしょうか。
それでは、ここまでの記事の内容をまとめます。
まとめ
- 骨粗しょう症とは、骨の密度が下がることで骨折しやすくなってしまう病気です。
- 骨粗しょう症の原因としては、加齢によるエストロゲンの減少や生活習慣の悪化などがあげられます。
- 骨粗しょう症の治療法としては、薬物療法・食生活の改善・適度な日光浴などがあります。
- 骨粗しょう症に対して鍼灸が行えることとして、先ほど述べた治療法と鍼灸を並行して行うことを前提に、きめ細やかな診察・施術を行います。
ここまでを読んで、鍼治療を受けてみたいという方は、当院にお任せください。
札幌・小樽・江別にある当鍼灸院では、在宅診療も行っております。
詳しくは下記よりお問い合わせください。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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