【肩甲骨の痛みには首と肩の5つのツボ】
~気軽にできるツボ押しで痛みをなくす~

1.はじめに

みなさん、こんにちは。 今回は「肩甲骨の痛みと鍼灸」のお話をしたいと思います。
肩甲骨が痛い…そんな時はどうしたらよいか?など、詳しく触れていますので、ぜひ、ご覧ください。

2.肩甲骨とは?

肩は上肢(手と腕)を支えると同時に、これらを動かすことができる仕組みをもつ重要な部位で、主に鎖骨、上腕骨、肩甲骨で構成されています。
その中でも肩甲骨は背中の上の方にある逆三角形の平らな骨です。
この肩甲骨と、二の腕の上腕骨からなる肩甲上腕関節 は一般に「肩関節」といわれ、体の中で 動く範囲が最も大きい関節です。

3.肩甲骨の痛みとは?

肩甲骨が痛い原因としては大きく二つ、①筋肉・骨・関節の不調②内臓の不調に分けられます。 それぞれの原因から考えられる病気をいくつか紹介したいと思います。

①筋肉・骨・関節の不調

A.肩こり

首から肩にかけて、あるいは首すじから背中にかけて、痛みやこり、張りなどの症状が生じます。 さらに頭痛や吐き気をともなう場合もあります。 原因は様々ですが、一般的は僧帽筋(そうぼうきん)や肩甲挙筋(けんこうきょきん)など肩に関連する筋肉の疲労や、頚椎椎間板ヘルニアなど背骨の病気などによって首の神経が圧迫されて生じる場合の二通りがあります。

B.四十肩・五十肩

以前、このブログでもお話したことのある四十肩・五十肩は一般的には肩周囲関節炎とも呼ばれ、関節を構成する骨や軟骨、腱、靱帯などが加齢にともない変性し、肩関節の周囲に炎症を起こすことが主な原因と考えられています。

C.肩腱板断裂(かたけんばんだんれつ)

腱板の老化や外傷が原因で起こります。 腱板の腱が断裂した状態で、肩が動かせなかったり、動かす際に痛みが生じたり、夜間に痛みが現れたりします。 外傷によるものは半数で、残り半数ははっきりしていません。 日常生活の中で突然断裂が起こってしまい、原因は肩の使いすぎと考えられています。

D.肩鎖関節脱臼(けんさかんせつだっきゅう)

例えば柔道やラグビーで転倒したり、あるいは肩を強打した場合などに起こる脱臼です。 鎖骨と肩甲骨の間にある靭帯が断裂することによって、肩関節の一部に痛みや腫れが生じます。 肩腱板断裂を伴う場合もあります。

E.石灰性腱炎(せっかいせいけんえん)

老化などで腱板内に石灰(リン酸カルシウム結晶)が沈着することで起こる炎症で、40〜50歳代の女性に多く見られます。 夜間に肩関節の痛みが突然生じることから始まる場合が多く、睡眠が妨げられ、関節を動かすことができなくなります。 石灰は当初は濃厚なミルク状ですが、硬く変化し、たまって膨らんでくると痛みが増してきます。

②内臓の不調

肩甲骨の痛みは、内臓の不調によって生じる場合もあります。
元の病気から離れたところに現れる痛みを関連痛といいますが、例えば狭心症や心筋梗塞では肩や腕などにも痛みが現れることがあります。
また、肝臓で作られた胆汁が十二指腸に至るまでの通り道、胆道(たんどう)に結石ができる胆石症では、半数以上に「胆道痛」といわれる右の肋骨の下やみぞおち、右肩甲骨の下に痛みが生じます。
肩甲骨まわりに痛みを感じた時に、大きく息を吸って痛みが強くなるといった場合は、肺や心臓を覆っている膜や横隔膜などに炎症が起きているかもしれません。
このような場合は肩周辺以外の治療が必要になるので、循環器内科や消化器内科といった医療機関を受診しましょう。

4.肩甲骨の痛みの予防と対処法

ここでは日常生活で気を付けたい肩甲骨まわりの痛みへの予防策や、痛みが生じた際の対処法について紹介します。

①ストレッチ

意図的に筋肉や筋を伸ばすことで筋肉の緊張が取り除かれ、血液の流れが良くなるとともに、筋(すじ)がやわらかくなって関節の動く範囲が広がります。
その結果として、痛みの改善や怪我の予防などが期待できます。
ストレッチのやり方は、
 A.時間をかけてゆっくりと伸ばす。
 B.伸ばす部位を意識する。
 C.いた気持ち良い程度に伸ばす。
 D.深い呼吸は緊張をやわらげるため、呼吸を止めずに行う。
のが良いと言われています。

②正しい姿勢を心がける

悪い姿勢だけではなく、長時間同じ姿勢を取り続けるのも筋肉や関節にとっては、あまり良くありません。
また、左右のバランスが崩れるような体の使い方をすると、身体が水平を保とうとして肩の筋肉が過剰に働き、硬くなりやすくなります。
例えばショルダーバッグは片方の肩に負担が集まるため、両肩で背負うリュックタイプに替えてみるのがよいとされています。

③適度な運動を行う

特別なスポーツをする必要はなく、普段から身体を意識的に動かす習慣をつけましょう。
日ごろから肩を動かすことを心掛け、肩周辺の筋肉の強化を図ることも大切です。
適度な運動により血流が促進され、症状を軽くすることができます。

④身体を冷やさないようにする

肩のこりや痛みの最大の原因は筋肉疲労と血行障害です。
血行が悪くなると疲労物質が筋肉の中にたまり、末梢神経を刺激して痛みや不快感が生じます。
そこで、お風呂に入り筋肉を温めると、血流が良くなり疲労物質を排出する助けになります。

⑤薬で痛みを緩和する

A.内服薬

痛み止めとして一般的な消炎鎮痛薬には、炎症を鎮め、痛みを抑える働きがあります。
また肩のこりや痛みがなかなか取れない場合は、ビタミンB群やビタミンEなどの有効成分が配合されたビタミン剤もおすすめです。

B.外用薬

消炎鎮痛成分が配合されている塗り薬、湿布やテープ剤などの貼付剤は、炎症を抑え、痛みをやわらげる作用があります。
湿布が一般的に使われていますが、例えば関節のような動く場所には塗り薬を使用するなど、場所にあわせて選ぶとよいでしょう。

5.鍼灸・マッサージとの関係性

先ほど挙げたように、どの不調でも共通して言えることですが、痛みや張りのある場所が必ずしも原因となっている訳ではありません。 当院では不調が起こる原因を見つけだし、鍼灸・マッサージを通して、身体の歪みや全身のバランスを整え、根本から改善させることができます。

また、1人でも気軽にできるツボ押しも効果的です。
ではここで、おすすめのツボをご紹介したいと思います。

①肩井・肩中兪(けんせい・けんちゅうゆ)

肩が凝ったなと思ったらこの2か所を押すのが良いと言われています。
背中のこわばりや痛みにも効果的です。

②風地・天柱(ふうち・てんちゅう)

首の上側に位置するこのツボは、刺激すると血行の流れがよくなります。
少し首を後ろに傾けながら押すとツボの位置が分かりやすく効果てきめんです。

③合谷(ごうこく)

親指と人差し指の骨の分かれ目あたりにある手の甲にあるツボで、気軽に押すことができます。
幅広い症状に有効で、とくに首から上の症状に効果的と言われています。

6 まとめ・あとがき

いかがでしょうか。

それでは、ここまでの記事の内容をまとめます。

まとめ

ここまでを読んで鍼治療を受けてみたいという方は、当院にお任せください。

札幌・小樽・江別にある当鍼灸院では、在宅診療も行っております。

詳しくは下記よりお問い合わせください。

それでは読んでいただき、ありがとうございました。

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About Me

弊社では、長きにわたり高齢者ケア専門の部署を設け高齢者に特化した治療活動をしてきました。

高齢者のお身体は一般成人の思った以上にデリケートで体調を崩しやすいです。

そのため症状改善の施術は一般成人の方とは異なり、高齢者向けの専門技術が必要だと考えています。
高齢化社会により、訪問鍼灸マッサージの利用は当たり前の時代になってきました。

深刻ではないものの改善できたら非常に助かる症状の方が利用されていることが大半です。

痛みやしびれのない生活を一緒に作っていきましょう。